2016年5月25日

ご報告《らくでん式・英語インプロワークショップ》スタート!

カラダとココロを動かし、未知と向き合う力を養う

最終日の笑顔!
  4月某日、楽伝の黄色い家(大阪市天王寺区)2階に“わかもの”たちが集まってきました。小学校高学年から中学生の子どもたち4人と、気の若い社会人たち3人。インプロ指導者NAO(ナオ)さんを迎え 「英語インプロ(即興)・ワークショップ」のスタートです。

「インプロ(improvisation)」とは台本のない
即興演技。俳優など演技者のためのトレーニングとして長らく用いられている手法です。
「せりふ」の拠り所となる台本ナシで、各自が即興的にシーンを創っていくためには、自分がいま現在どのような状況にあるかを瞬時に考察・判断し、「話=筋を見出し」動く必要があります。未知な状況といかに向き合い対応するかが試される場です。

「インプロ」という手法に変化の時代にこその魅力を感じ、楽伝は「未知と向き合う力」を養う《らくでん式・英語インプロワークショップ》の展開をはじめました。

◆インプロ x 英語 x むかしばなし
今回は第1弾!まずは、おとなより「ずっと先=変化常套の時代」を生きていくことになる子どもたち優先の“わかもの”対象企画です。【3時間x3日間のワークショップ】でチャレンジしたのは「英語インプロ劇」です。メンバーは2チームにわかれ、自分たちで創り上げるオリジナル英語劇の「創り手」兼「パフォーマー」になります。
テーマにした作品は日本のむかしばなし「ももたろう」。ある程度の筋はありますが“与えられたセリフ”だけでなくそれぞれの配役になりきり「自分ならどう伝えたいか?」と作品をアレンジしていきます。

◆Day1「失敗を楽しむ」をめざして
英語に触れて間もないメンバーもいて、ボキャブラリーも限られ、他者が話すことをその通り理解している状態でもありません。でも、それこそ英語を母語とする子どもたちができるようになっていくプロセス!
“できるようになってから”話すんじゃあ、いつまでたっても“できる”ようにならないですよ~。
と本日の指導者・NAOさん。

Day1.まだ照れまくり(汗)

初日はとにもかくにもウォーミングアップ!
NAOさんの声がけでインプロでのゲームやワークに声を出し、カラダを動かします。
しかし、一体この3日間何をどうするのか、あえてくわしい「To Do」がない状況です。漠然とした不安満載な中、しかもお互いによく知らない相手とすでに共同作業のワークが始まっちゃった・・・もう、緊張するやら恥ずかしいやら。
 
「こういうことかなぁって思うけど自分、間違っているかも」と発話できなかったり、「やったことないし失敗するかも」と思うとカラダが動かなかったり。でもそんなレディネスない状態にお構いなくどんどんワークに巻き込まれていきます。
 
当然、上手くいかないことが、いやはやたくさんでてきました。ペアワークでカラダを動かすも「あれっ、こんなはずじゃ・・・」「またダメだ・・・」と小さな失敗、いやいや結構な失敗が続きます。
上手くいかないと、恥ずかしかったり当惑したり。しかし失敗もこれほどに回数を重ねると、だんだん少しずつ怖くなくなってくる!失敗を通じた体験で得た小さな自信が、彼女・彼を、少しずつ前に押し出しているようでした。
さて「やってみる=アウトプット」に興味がわいてきたところで、次は「ちゃんと見る&聴く」にアンテナをたてる練習です。周りの他者とコミュニケーションをはかって、自分のいる【いま、ここ】を瞬時につかむ必要のあるインプロでは、このアンテナはどちらもとても重要です。
さいごに明日から始まるグループワークに向けて、チーム分けをして初日終了!
カラダもアタマも温まって、ココロも開いてきたかな?! 
Day2.本日も
真剣にあったまり中♪

◆Day2「情報を引き出す」を知る
昨日の山ほどの失敗体験でだいぶゆるんだものの「まだまだ“間違い=ペナルティ”の思考の構造が健在!」とNAOさん。“失敗を楽しむ”までには道半ばです。とはいえ初日に比べればだいぶ自由な空気が流れています。  
しっかりウォーミングアップののち、今日はインプロでは必須のスキル―その場の状況を見極めるべく質問を投げかけ情報を得る―《質問力》をきたえます。どのような状況におかれているかを瞬時に考察・判断して「話=筋を見出し」進行するインプロでは、いかに少ない質問で自分の次の一手を決めるに役立つ情報を引き出せるかが肝心です。高い会話力=相手とコミュニケーションをはかる力が求められます。
 
さて本日のラストは、最終日の発表に向けたグループワーク。
さる?おに?ももたろう? 自分以外のキャラになることがそろそろ楽しくなってきたメンバーたちでした。

◆Day3「いま、ここ」を楽しむ
最終日ももちろん、ウォーミングアップにインプロゲームにと最初から動いていきます。日を追うごとにお互いに徐々に打ち解け、仲間への信頼があたり前のものになり、ミスも「あるある=OKの感覚に!どうでしょう、写真からもメンバーの変化を感じていただけるのでは?

Day3.熱、入りまくってます!
いよいよ発表タイムです!
「子どもたちのやっていることを見てみたい!」という保護者のみなさんを迎えて、この2日間にチャレンジしてきたあれこれを混ぜこんでの発表です。
不思議なもので、初日に“インプロ”にはシナリオもパターンもないことで緊張していたメンバーだったはずですが、いざショータイムとなりインプロに加え、「(こうしようと)予め決めたことを演じる」部分も生じると、もはやそちらの方が「(決めたとおり)上手くいくか緊張!」な様子。“インプロな”パートではむしろホッ(!)として、昨日までよりいきいきと自由な表現ができていました。

楽伝メンバー・辻野恵美子(社会教育事業担当)は振り返ります。
“この3日間で、どうしたら自分の気持ちを相手に伝えられるか 相手の気持ちを読み取れるか、たくさん考え、学んでいただきました。私自身も、インプロでもとめられる、過去に習得した既知のことにとらわれず【いま、ここ】を見ようとする態度と行動はいまの時代を生きる力になる、とあらためて感じました。
人生、つまりキャリアはつたえあえば、ひらくもの。らくでん式・英語インプロは、子どもたちだけでなく、アタマの固まりがちなおとなにもぜひ体験していただきたいプログラムです!”

ところで閉講してしばらくのちのこと。「あの日から子どもの様子が変わった・・・」とのご連絡をいただきました。これまでの「一方通行の押しきり型コミュニケーション」に「相手の間合いをみての行動」が加わったひと、何か発表するとなると「ミスを気にして、日頃の元気がどこへやら」だったのが「とにかくチャレンジする」ようになったひと・・・。いろいろとうれしい後日談でした。
 
《らくでん式・英語インプロ》は、今後も開催していきます。
“次回、子どもたちのためのワークショップは夏休みです!
 えっ、早くオトナ向けを? はい、プランいたします(笑)”by 辻野。
開催予定は決定しだい、
Facebook楽伝本ブログにてご案内していきます。

>>第2回《らくでん式・英語インプロワークショップ》はコチラ

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

Copyright © 2013 Rakuden. All rights reserved